【マレーシアへ教育移住】教育制度やインターナショナルスクールの方針・費用を徹底解説

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こんにちは、家族3人で数年以内の海外移住を検討しているmikaです。

現在私たちの移住候補地として1番可能性が高いのが「マレーシア」です。

完全に移住をする前にお試し視察に行こうと考えていますが、その際にチェックしたいのが現地の学校や保育園などの教育施設です。

自分のことは最悪どうとでもなるとして、子供が通うところは入念に調べておきたい!

今回は視察に向けてマレーシアの教育制度と、具体的な学校の教育内容や費用をまとめてご紹介します。

マレーシアの教育制度

マレーシアの学年構成は、年齢別にみていくと

  • 初等教育が満7歳〜12歳の6年間:Year1〜Year6
  • 中等教育が満13歳〜17歳の5年間(前期3年、後期2年):Form1~Form5
  • 大学予備教育が満18歳〜の1〜2年間:Form6

となっています。

マレーシアの教育制度と日本の教育制度の違いを個別にみていきましょう。

教育制度

初等教育、中等教育、大学予備教育の日本と異なる特徴点をそれぞれ挙げていきます。

初等教育

初等教育は日本でいう小学校にあたるものですが、日本の小学校と違う点はいくつかあります。

  • Year6が終了したら卒業試験を受けます。
  • 基準点以下の場合はもう一年別のところで勉強して卒業資格を取ることになります。

小学校の時点からしっかり勉強しないと留年してしまうんですね。

中等教育

中等教育は年齢的には日本でいう中学校+高1、高2にあたるものですね。

  • Form3の試験結果によって文系か理系かに進むか決まります。​
  • Form5を終了すると卒業試験を受けます。この試験の成績は大学進学の際に提出します。

日本の感覚でいうと高校から文系・理系に分かれて、高2の卒業試験結果が大学入試で必要ということですね。

大学予備教育

日本と全然異なるのが大学予備教育です。

日本の教育で育った純ジャパの私からすると、イマイチぴんと来ないですが大学進学をしたい人だけが受ける教育で、1年〜2年かかるそうです。

インターナショナルスクールはマレーシアの教育制度ではない?

上記でご紹介したのはあくまで「マレーシアの公立」と「マレー系の私立」における教育制度です。

私たち家族も含め教育移住を検討する方々が目当ての「インターナショナルスクール」は基本的にイギリスやアメリカなどマレーシア国外の教育制度を基礎としています。

そのためマレーシア国内にあってもインターナショナルスクールはマレーシアの教育制度とは異なる仕組みでそれぞれ運営されています。

知ってるようで知らない話!

インターナショナルスクールがイギリス式、アメリカ式…というように判別されるのは教育制度の違いをさしているんですね。

マレーシアの学校の種類

マレーシアに移住して子供を学校に入学させる場合、いくつかの選択肢があります。

まず公立校なのか・私立校なのかその中でもたくさん分類できるので、それぞれ見ていきます。

マレーシアの公立校

マレーシアの公立小学校はマレーシア国民の人種の多様さに合わせて、マレー系、中華系、インド系小学校の3種類があります。

例えば中華系だったら中国語で基本的に授業が行われており、公用語であるマレー語はどの系統でも学ぶことになります。

中華系は中華系の人種、インド系はインド系の人種じゃないとダメといった縛りはなく、どんな系統の子供でも入学できるそうです。

中学校からは中華系やインド系は数が少なくなり、公立はほとんどマレー系になります。

日本人もマレーシアの公立校に入れる?

外国人はそもそもマレーシアの公立学校に入れるのでしょうか。

調べると公立校に通えるのはマレーシア人と、もし枠が余っていればMM2Hや就労ビザを持つ外国人の子供が入れる可能性があるという感じだそうです。

教育移住を検討している人は学生ビザ+保護者ビザの母子移住も多いけど、そのパターンだと公立校は難しそうですね。

またビザがあったとしても入れるのは小学校までで、中学からは難しいことも多いようです。

マレーシアの私立校

私立校も種類は多岐にわたり、日本人に身近なものだと日本式の教育である日本人学校やインターナショナルスクールも含まれます。

そのほかには公立校と同様にマレー系や中華系といった私立校もあります。

インターナショナルスクール

マレーシアはなんと約300校以上のインターナショナルスクールがあり、その中の大半が首都のクアラルンプール付近に集まっています。

費用やアクセス、設備など沢山選ぶポイントはありますが、特に理解しておきたいのが各学校がとっている教育プログラムの違いです。

マレーシアでよくある教育プログラム
  • イギリス式(主にケンブリッジ式)
  • 国際バカロレア(IB)
  • アメリカ式
  • オーストラリア式

マレーシアはかつてイギリスの植民地であったことから、インターナショナルスクールもイギリス式が最も多いそうです。

それぞれの教育プログラムの特徴と、各プログラムを採用しているインターナショナルスクールを見てみましょう。

イギリス式(主にケンブリッジ式)

学期:9月始まりの3学期制(1学期:9月~12月、2学期:1月~3月、3学期:4月~7月)

学年構成:

  • 満5歳の9月から入学開始
  • Primary School 6年(小学部)
  • Secondary School 5年(中高等部)
  • A-Level 1.5〜2年(大学準備課程)

特徴15歳から小中高合わせて11年で終了し高校卒業の認定資格であるIGCSEが取得できる。

日本の感覚だと高1の夏で高校までが終了するイメージですね。

IGCSEは「International General Certificate of Secondary Education」の略で、インターナショナルスクールの生徒を対象にしたイギリス国内の義務教育と同等の高校までの終了資格。

IGCSEがあればどこの大学でも入れるというわけではなく、A-Levelという大学準備過程を終えるか、大学でもファウンデーションコースという個別の入学前準備コースに入ることになるそうです。

特徴2:Secondary Schoolでは科目を自由に選択して卒業単位をとることができる。

必須の「数学・英語・科学」以外は数10種類の科目から、大学の授業のように自分で考えて選びます。

自分で考えて決められる自主性が身につきそうでいいですね。

特徴3:イギリス式はこれっと決まった一律の授業ではない。

生徒だけでなく教師にも自主性が重んじられ、授業のやり方や教科書の選択は学校や教師に任されています。

授業料が安い学校は先生も転職しがちと聞きますが、先生によって授業が変わるとなると費用の安い学校は授業の質が保たれるかどうかは要チェックですね。

イギリス式のインターナショナルスクール

UCSI International School(ユーシーエスアイ インターナショナルスクール)

UCSIというマレーシア内で教育だけでなく不動産や医療、コンサルなど複数の事業を行うグループ会社が経営する2020年にクアラルンプールに開校した新しいインターナショナルスクールです。

3歳から入学可能で、ほぼ全ての授業にiPadを利用したり、EdTechセンターというテクノロジーに特化した教室を持つなどIT化に注力しています。

自分の子供時代を思い返すと重たい教科書をたくさん持ち運ぶ必要がないのはめちゃくちゃ羨ましいです。

留学斡旋エージェントがバーチャル見学の動画を出していたので貼っておきます。

入学金18万円、幼稚園の年間費用は66.6万円〜、小学部の年間費用は94.5万円〜でした。(RM=30円で計算)

Sayfol International School(セイフォール インターナショナルスクール)

1985年に設立の40年の歴史があるスクールで、クアラルンプールの中心地に位置しています。

2.5歳から入学可能で、幼稚園のものですがバーチャル見学の動画を見つけたので貼っておきます。

イギリス式は費用感は学校によってまちまちですが、こちらは安い方で入学金15万円、幼稚園の年間費用は37.8万円〜、小学部の年間費用は46.9万円〜でした。(RM=30円で計算)

国際バカロレア(IB)

学期:2学期制(1学期:8月~12月、2学期:1月~7月)

学年構成:

  • 満6歳の8月または9月から入学開始
  • PYP-Primary Years Programme 6年(初等教育プログラム)
  • MYP-Middle Years Programme 5年(中等教育プログラム)
  • DP-Diploma Programme 2年(ディプロマ資格プログラム)

国際バカロレアのPYP-Primary Years Programmeは日本のインターでは3歳から12歳を対象とするところもあるようですが、マレーシア内では6歳から11歳の対象のようです。

特徴1:世界どこでも共通のプログラムが受けられる。

スイスにあるNPO、国際バカロレア機構が認定した学校へ共通カリキュラムを提供し、世界共通の国際バカロレア試験を実施しています。

国に紐づいたインターだと、イギリスならイギリス、アメリカならアメリカの教育方針だけど国際バカロレアは国の印象がつかないフラットな教育なんですね。

特徴2:国際的に認められた大学受験資格IBDP(International Baccalaureate Diploma Program)が取得できる。

マレーシアの中ではイギリス式のA-levelやオーストラリア式などの卒業資格と比較して、IBDPは取得が最も難しいと言われています。

国際バカロレアのインターに通っている子全員が取得できるわけではなく、試験に合格しないとIBDPを取得できません。試験が難しいならちょっと不安もありますね…。

特徴3:授業では自分で考えをまとめてプレゼンを行う機会が多い。

テストでの結果だけでなく、個人あるいはグループを組んでのプレゼンも成績評価の対象になります。

日本の中高ではなかなか機会が少ないけど、社会に出るとプレゼンする機会はとても多いから最初は難しかったりしますよね。学生時代に練習できるのはとても良さそう〜!

国際バカロレアのインターナショナルスクール

IGB International School(アイジービー インターナショナルスクール)

クアラルンプールの日本人が多く住むエリアであるモントキアラから車で約20分と比較的通いやすい地域であるスンガイブローというエリアにあります。

マレーシアでは途中までイギリス式、高校のみ国際バカロレアの教育が選べるようになるといったところもありますが、こちらは2歳半から高校卒業までフルで国際バカロレア教育で学ぶことができます。

公式YouTubeのプロモーション動画を貼っておきます。

学費は高めで、入学金48万円〜、幼稚園の年間費用は177.6万円〜、小学部の年間費用は215.7万円〜でした。(RM=30円で計算)


EtonHouse Malaysia International School(イートンハウス マレーシア インターナショナルスクール)

幼児&初等教育専門のインターナショナルスクールで、シンガポールを中心にアジア12カ国100校以上のフランチャイズを持っています。(東京にも

マレーシア校はクアラルンプールの中心部であるKLCCの日本大使館のお隣という好立地で、3歳から12歳までの子供が通うことができます。

公式サイトにバーチャルツアー動画があったので掲載しておきます。

入学金39万円、幼稚園の年間費用は52万円〜、小学部の年間費用は59.7万円〜でした。(RM=30円で計算)

アメリカ式

学期:2学期制(1学期:8月~12月、2学期:1月~7月)

学年構成:

  • Elementary School 6年(小学部)
  • Middle School 3年(中等部)
  • High School 3年(高等部)

特徴1:高等部を出ると「アメリカン・ハイスクールを卒業したというディプロマ」が発行され、成績結果に応じてアメリカをはじめ各国の大学に進学ができます。

イギリス式だと高校卒業資格を取った後にA-levelという課程を受けたりするけど、それが不要ということですね。

特徴2:教師や生徒のアメリカ人比率が高い

もちろん学校によりますが、イギリス式・国際バカロレアの学校と比べるとその比率は上がるようです。

将来的にアメリカの大学や、アメリカ企業で働きたいと考えるならアメリカ式が一番カルチャーショックや発音の問題で困ることはないでしょうね。

アメリカ式のインターナショナルスクール

OASIS International School(オアシス インターナショナルスクール)

クアラルンプールの郊外バンダーリンバユという開発中の街に位置する学校で、4歳から入学が可能です。

都心部から少し離れた場所だけあって、非常に広いキャンパスが魅力的です。

留学エージェントの動画で中の様子がわかります。

マレーシアのアメリカ式インターは他と比べると授業料が高くなりがちですが、こちらは比較的安い部類に入ります。

具体的には入学金34.5万円、幼稚園と小学部の年間費用は138万円〜でした。(RM=30円で計算)

オーストラリア式

学期:2学期制(1学期:8月~12月、2学期:1月~7月)

学年構成:

  • Junior School 5年または6年(小学部)
  • Middle School 3年(中等部)
  • Senior School 3年または4年(高等部)

特徴:成績評価がテストだけでなく、課題やプレゼンなど複合的に判断してくれる。

イギリス式のA-levelは基本的に100%テストの結果が成績に直結するそうですが、オーストラリア式では50%がテスト、それ以外の日常点が50%で反映されます。

日本の公立中学もテストが良くても普段の態度が悪いと成績が悪くなったりするけど、そんな感じの印象なんですかね?

オーストラリア式のインターナショナルスクール

Peninsual International School(ペニンシュラ インターナショナルスクール)

2018年に設立されたマレーシア郊外のシャーアラムという住宅地に位置するスクールです。

オーストラリア本校は60年以上の歴史があります。

公式サイトでは英語のほか、中国語・韓国語・日本語の翻訳が用意されていたので各国のアジアの生徒を募集したいことが分かります。

留学エージェントのバーチャルツアー動画はこちらです。

こちらの学校は新入生が400名に達するまで学費がキャンペーン価格になっているようです。

今すぐの申し込みはできないけど、今後も定期的にキャンペーンをやってくれそうなので要チェックしておきます!

入学金15万円、幼稚園の年間費用は37.8万円〜、小学部の年間費用は46.9万円〜でした。(RM=30円で計算)

学校に行かない「ホームスクール」も

日本では不登校という少しイメージが良くない言葉で「学校に行かない子供」のことを総称しますが、マレーシアでは学校に行かず自分にあった学習をする「ホームスクール」も1つの選択肢になっています。

日本ではタブー視されているものも、マレーシアでは普通にありな選択肢だと思うと、自分の価値観の狭さを知らされます。

東洋経済の記事でマレーシアのホームスクールについて特集をしていたので、興味がある方は見てみてください。

まとめ

教育移住を考え始めて実際に移住をするまで約1~2年かかるとすると、まだ私たちの子供は1歳ですが早くも現実的に学校選びを始めておいた方が良い気がしています。

インターナショナルスクールの中でも、学校選びは「どの教育システムを受けさせたいか」で大きく学生生活と今後の人生が変わっていきそうなことがわかりました。

実際にいくつかの学校に視察に行ってみた感想も今後まとめていきたいと思います。

参考サイト:

文部科学省 世界の学校体系 マレーシア

外務省 世界の学校を見てみよう Malaysia

マレーシア情報サイト Go Malaysia

International Schools Database

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