日本人に人気な海外移住先「マレーシア」その理由は?

国別情報

海外移住を検討している人にとって最も重要なのが国の選定ですよね。

最終的には他人の意見ではなく、自分の意思で決めるものの、日本人が「どの国に行きたがっているのか」、そして「その国を選んだ理由」は知っておいて損はありません。

今回は海外移住をこれから検討する方へ、日本人に人気な海外移住先「マレーシア」について、人気の理由を紐解いてご紹介していきます。

ご自身にとって「マレーシア」は最適な海外移住先なのか、選ぶ参考にしてみてください。

日本人に人気な海外移住先ランキング1位

出典:ロングステイ財団調べ『ロングステイ希望国・地域2019』

1992年より16年間調査されたアンケート「ロングステイに関する意識調査」によると、日本人が移住したい国ランキングの最新結果では

1位 マレーシア

2位 タイ

3位 ハワイ(アメリカ)

4位 フィリピン

5位 台湾

6位 オーストラリア

7位 インドネシア

8位 ベトナム

9位 シンガポール

10位 カナダ

出典:ロングステイ財団調べ『ロングステイ希望国・地域2019』

と発表されています。

特に注目なのがマレーシアが14年連続1位という点です。

個人的にはマレーシアにそこまで良い印象もなく、正直この結果を見るまで移住先候補として全く検討していませんでした。

しかし、この堂々たる成績を見ると「日本人にとって強烈に魅力的な何か」があるのでしょう…。

個人的にはマレーシアの移住は考えていなかった

14年連続1位と大人気のマレーシアですが、私も過去にメーカーに勤務していた際に1度だけ出張をしたことがあります。

当時は取引先の工場地帯で多くの時間を過ごしたこともあり、あまりクアラルンプール都心部の印象もありませんでした。

ホテルも出張で来た時はタイのバンコクやフィリピンのマカティはとても豪華だったけど、マレーシアは普通のビジホ特徴的なものを全然覚えていません…。

唯一記憶に残っているのが、ローカルレストランで食事をした際、ホテルまでの帰り道を取引先の車で移動したのですが、がっつり飲酒運転(!?)だったことくらい。

ぶっちゃけ、あまり良い思い出がありませんでした。

2020年10月にマレーシアでは飲酒運転が厳罰化したそうです。
警察の取り締まり件数も増え、今は以前よりも少なくなっているのかも?

個人的な経験ベースでは移住検討国として上位ではなかったマレーシアですが、1度の経験で判断するのは勿体無いですね。

ここからは個別にマレーシアがなぜ人気なのか、「ビザ」「言語」「物価」の3つの観点で理由を見ていきましょう。

マレーシアのビザ事情

まずはビザについてです。日本人であれば90日までビザなしで滞在することが可能です。

それ以上の滞在には何かしらのビザを取得する必要があります。

マレーシアの人気ビザMM2Hとは

マレーシアはビザが取りやすい国というイメージが強いようです。

その理由は「MM2H」(Malaysia My Second Home)という観光目的の外国人に

  • 一定の要件を満たしている人なら5年間は自由に往来OK
  • 家族(配偶者と21歳未満の未婚の子供、60歳以上の両親)も条件を満たせば同行OK

というビザが用意されているから。

5年間のビザは長くて魅力的ですね!

2002年から開始されたMM2Hは全世界的に人気で、日本人の取得は中国人に次いで2番目と日本人もたくさん利用しています。

出典:グローバルプロパティ株式会社

MM2Hビザの有効期間は2021年10月より申請条件が新しくなり5年となりました。 変更前の有効期間はなんと10年でした。

いわゆる就労を終えたリタイア世代が海外で悠々自適に暮らすリタイアメントビザとしても使い勝手が良いですね。

リタイア世代だけでなく、年齢制限も35歳以上が利用可能とフレキシブルなんです。

私たち夫婦も年齢的には後ちょっとで利用できる!

しかし!ここで悲しいお知らせです。

このビザは以前は比較的日本人なら誰でも取りやすいものでしたが、2021年10月の変更により、明らかにお金持ち向けになりました。

RMのレートが2022年6月時点で約30円ですが、それを当てはめると

  • マレーシア国外の月収:120万円以上(RM4万以上)
  • 定期預金:3,000万円以上(RM100万以上)
  • 流動資産:4,500万円以上(RM150万以上)

が必要な要件となっています。

定期預金と流動資産の額が…なかなか厳しいですね…。

マレーシアでMM2H以外の日本人におすすめなビザは?

「新MM2Hの要件厳しくて全く歯が立たない…。もうマレーシアに住めないの?」

いや、そうゆう訳ではありません。

  • 学生ビザ:最大1年(更新可)保護者ビザ1名取得可能
  • 就労ビザ:最大5年(更新可)配偶者・子供が滞在ビザ(ディペンデント・パス)取得可能

といった一般的なビザは比較的他国と比べると取得しやすいようです。

子供が学生ビザでお母さんが保護者ビザという母子留学も多いようですね!

また就労ビザで3年以上マレーシアに滞在するとレジデンスパス(Residence Pass)というビザの挑戦も可能です。

こちらは非常に使い勝手が良く、

・最長で10年間の就労・滞在が可能。パスを更新しないままで、就労先を変更することが可能。

・配偶者および18歳未満の同伴家族も当該パスの申請が可能であり、配偶者も雇用パスの取得なしに就労可能。

・18歳以上の同伴家族、両親、義理の両親も、5年間の滞在ビザ(Social Visit Pass)申請が可能。

出典:JETROマレーシア 外国人就業規制・在留許可、現地人の雇用

というなんとも有難いビザです。

就労ビザ3年以上で挑戦できるならアリなのかな…?

ただし、やはりこちらも条件があり

  • 日本円にして月給45万円(RM15,000)以上
  • またはCEOやCFOなど上級職のポストに就く

など「ハードルが低い」とは言えないですが、新MM2Hよりは現実的に取得を目指しやすそうです。

取得できそうなビザのシュミレーション

我が家の場合は夫婦+0歳児なので、必要なビザはどうなるでしょう?

子供の学生ビザは基本的に小学生以降が適用されるということなので

  • 夫、自分(妻):就労ビザ or 就労ビザの滞在ビザ
  • 子供:滞在ビザ

という形が移住の第1歩としては現実的なビザ獲得となりそうです。

マレーシアで使える言語

マレーシアは多民族国家で色々な言語が利用されており、第一言語はマレー語です。

しかしながら英語も多くの方が喋ることができるようです。

民族:マレー系(69.6%)、中国系(22.6%)、インド系(6.8%)、その他(1%)(2020年マレーシア統計局)

言語:マレー語(国語)、中国語、タミール語、英語

出典:外務省

マレーシアの英語は聞き取りやすい?

私自身もメーカー勤務時代に、マレーシア人の取引先とは普通に英語で会話していた記憶があります。

東南アジア独特の訛りはあるものの、慣れてしまえば聞き取ることができました。

取引先にとっては私のジャパニーズ英語の方が聞き取りずらかったかもしれませんね。

同じ東南アジアでもタイではタクシーやローカル食堂などで英語で通じないケースがほとんどのようですが、マレーシアでは基本的にどこでも普通に通じるようです。

英語が使えるのは確実に魅力的なポイントの1つですね。

マレーシアの物価

よく耳にするのは大体物価は日本の3分の1程度という話です。

家族が増えると生活費で暮らしが圧迫されるから、重要なポイントですね!

2022年6月時点では日本は「歴史的な円安」の状況ですが、果たして今もマレーシアの物価は日本と比べて安いと言えるでしょうか?

具体的な例を挙げて見てみましょう。ここではRMレート30円とします。

日本マレーシア
家賃東京都目黒駅徒歩10分1LDK
21万円
クアラルンプールKLCC 1bedroom
4.5万-13.5万円(RM1500-4500)
電気代2人暮らし夏想定
1万円くらい
※部屋によりけり
6千-3万円(RM200-1000)
ガス代2人暮らし
5千円くらい
450円くらい(RM15)
水道代2人暮らし
3.5千円くらい
1.2千円くらい(RM40)
wifi費3.5千円くらい4.2千円くらい(RM14)
カフェ代スターバックスラテtall size
455円
スターバックスラテgrande size
455円(RM14.84)

マレーシアの賃貸物件情報はProperty Guruというサイトでチェックしました。

その他、水道光熱費やwifi代は現地在住の日本人の方々の口コミを参考に目安金額を記載しています。

食事やカフェ代は?

食事代は日本でも変動しやすいのと、ローカル食堂と日本レストランの利用などでかなり変わりそうなので、今回は比較対象としませんでした。

参考程度にスタバ代を比べてみましたが、値段はほぼ変わらなさそうですね。

スタバみたいな国際的チェーンはどの国でもほとんど一緒なんですかね。

では日本食はどうなのか。見つけた日本食チェーンのお店の大体の値段はこんな感じでした。

  • やよい軒:定食900-1200円くらい(RM30-40)
  • 一風堂:ラーメン900円くらい(RM30)
  • はなまるうどん:うどん450円くらい(RM15)
  • 吉野家:牛丼420円くらい(RM14)

海外で食べる日本食はとても高価なイメージがありますが、日本と同じくらいの値段なら気兼ねなく普段使い出来そうです。

こんなに日本食のチェーン店があるのが嬉しいですね!

外食だけでなく、最近はAEONやドンキホーテ、ららぽーとなど日系のスーパーマーケットが続々マレーシアに進出しているようです。

お惣菜やお弁当などを買ったり、日用品を揃えるのも、日本での暮らしで利用していたものを現地で簡単に調達できそうです。

家賃や水道光熱費は?

家賃は都内に過去住んでいた物件と比較して見ると、非常に安くなりそうです。

安いだけでなく、明らかに広く、3分の1程度の家賃で3倍の広さの部屋に住むことができるイメージです。

広さに加えて、無料のプールやジム、ラウンジなどが利用できたりと住まいの充実度は格段にアップできそうですね。

電気代は高くなりがち

マレーシアの生活費の中で、電気代はどうしても費用がかかることが多いです。

1年中南国の気温ということもあり、昼間も寝るときもクーラーは必須!

部屋も広い分、エアコン代が日本よりもかかってしまいますね。

電気代を抑えるポイントとして、エアコンの利用頻度を極力制限するのもそうですが、物件についているエアコンが新しいものかどうかでも効率が大きく左右されます。

物件の契約時にはエアコンの型番もチェックした方が良さそうです。

まとめ

今回は14年連続日本人がロングステイしたい国1位のマレーシアの魅力を「ビザ」「言語」「物価」の3つの観点で調べてみました。

ビザは「MM2H」、「就労ビザ」、「学生ビザ」など用途にあったものが比較的取得しやすいようです。

言語は英語が広く使えるため、ローカル食堂やタクシーで困ることもありません。

物価は家賃が安価で日本食も手に入りやすいということでした。

個人的に移住先としてあまり検討していなかったマレーシアでしたが、調べれば調べるほど良いところが見つかりました。

ネクストステップとして、先ずは住んでみたい地域にAirbnbなどで数日間滞在してみること計画していきたいと思います。

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