こんにちは、数年以内に3人家族での海外移住を検討しているmikaです。
「海外移住してみたい!」と言うのは簡単でも、実際には言語やビザ、仕事など様々なハードルがあります。
その中でも必ず事前に知っておきたいのが「費用」に関する情報です。
今回は海外移住を検討している方へ向けて、私たち家族が移住を検討している
- アメリカ
- ヨーロッパ
- 東南アジア
それぞれに移住した場合にかかる「初期コスト」と「年間の生活費」を比べてご紹介したいと思います。
比較する国と検証方法
まず初めに費用を計算する上での家族構成や、生活スタイルなどの前提条件と実際に費用を比較する3カ国について書いておきます。
私たちの前提条件
私たち家族は夫30代、妻30代、未就学児の子供1歳なので、この3人暮らしの生活費で比較します。
- 夫婦フルタイムで共働き
- 子供はローカル保育園に入れる予定
- 家は2 bedroom以上で中心部想定
- 少なくとも年に1回は家族全員で日本に帰国したい
こんな感じの暮らしの前提で見ていきます。
都市部暮らし希望なので車は持たないつもりです!
比較する国
個人的に移住先として検討している3カ国
- アメリカ(ニューヨーク)
- ドイツ(ベルリン)
- マレーシア(クアラルンプール)
それぞれの首都での暮らしを想定して比較していきたいと思います。
アメリカやヨーロッパは物価高いし、なんとなくお金が足りなくなりそうなイメージ…。
果たして実際の試算結果はどうなる!?
検証方法
現地の生活費に関しては全世界50万人の口コミで国別、街別の統計情報を公開しているサイトNumbeoからデータを参照して比べてみます。
まずコストの結論
初期コストと年間の生活費を合わせた1年目の移住コストを比較した結論がこちらです。
アメリカ ニューヨーク | ドイツ ベルリン | マレーシア クアラルンプール | |
初期コスト (A)合計 | 2,336,500円 | 1,763,200円 | 840,500円 |
年間の生活費 (B)合計 | 15,027,000円 | 10,117,000円 | 6,990,000円 |
1年目の移住コスト (A)+(B)合計 | 17,363,500円 | 11,880,200円 | 7,830,500円 |
ざっくりとした試算ではありますが、マレーシア・クアラルンプールとアメリカ・ニューヨークでおよそ1,000万円の差が開きました。
初期費用の額はどの国もそこまでだけど、年間の生活費の額が凄まじい…!
初期費用と年間の生活費を細かくみてみましょう。
初期コストの比較
まずは家族3人分の渡航からビザにかかる費用、現地での引越し代などの初期費用を出してみましょう。
アメリカ ニューヨーク | ドイツ ベルリン | マレーシア クアラルンプール | |
飛行機代 3人分+荷物 | 230,000円 | 260,000円 | 160,000円 |
ビザ申請料 3人分 | 85,500円 | 33,000円 | 61,500円 |
賃貸手数料代 家賃1ヶ月分 | 350,000円 | 317,550円 | 120,000円 |
敷金 家賃3ヶ月分 | 1,050,000円 | 952,650円 | 360,000円 |
生活用品 購入代 | 600,000円 | 200,000円 | 100,000円 |
保育園 入園費用 | 21,000円 | 0? | 39,000円 |
合計 | 2,336,500円 | 1,763,200円 | 840,500円 |
マレーシアを基準とするとドイツは約2倍、アメリカは約3倍!
とても分かりやすい数字比較になりました。
それぞれの項目についてどこから参考にしたか、自分のメモがわりに書いておきます。
飛行機代(海外引越し含む)
飛行機代はHIS系列 海外航空券予約サイトSurpriceより2月ごろの出発で大人2名、幼児1名のなるべく安く・渡航にかかる時間が少ないものを選びました。
海外へ持っていく荷物は引越し業者も考えましたが、その場合船便を使うことになり、どうしても到着に1-2ヶ月かかってしまうということが分かりました。
そのため荷物を極力少なくし、必要なものは追加手荷物で持っていくという前提で考えているので引越し費用は省略します。
賃貸物件
借りる家はそれぞれ下記の物件サイトで都市中心部*で2bedroom以上の部屋を探しました。
- アメリカ:Rent.com
- ドイツ:Wunderflats
- マレーシア:Propertyguru
*アメリカのニューヨークに限り、中心部は高すぎて現実的ではなさすぎるため中心部から少し離れたブルックリン地区で探しています。
初期の生活用品
初期の生活用品に関しては日本・東京とドイツ・ベルリンの【家賃を除いた消費者物価】はほぼ変わらないので、基準として20万円を設定しました。
マレーシア・クアラルンプールはベルリンと比較した消費者物価(半分程度)で出しています。
アメリカ・ニューヨークはベルリンと比較した消費者物価高(約1.4倍)に追加して、ニューヨークは家具付き物件がほとんどないことから、ベッドなどの家具も購入する想定のため高くなっています。
保育園の入園費用
保育園の情報はそれぞれGoogle mapで「Day care」「Child care」などで検索をかけて、口コミ評価が良さそうな所を見つけてきました。
- アメリカ:Angels In the Gardens Childcare Corp. Daycare / Preschool
- ドイツ:INA.KINDER.GARTEN
- マレーシア:Little playhouse
ドイツはいくつかの保育園を調査しましたが、入園時にかかるお金は特に見つけられなかったのでひとまず0円としています。
ドイツは子育て支援が充実しており、保育園や幼稚園の通園費用も安いので、入園金が仮にあったとしても高いものではなさそうです。
年間の生活費の比較
続いて家族3人分のざっくりとした年間の生活費を比べてみます。
アメリカ ニューヨーク | ドイツ ベルリン | マレーシア クアラルンプール | |
家賃 | 4,200,000円 | 3,811,000円 | 1,440,000円 |
水道光熱費 | 305,000円 | 509,000円 | 83,000円 |
通信費用 | 120,000円 | 66,000円 | 40,000円 |
食費 | 2,040,000円 | 1,200,000円 | 600,000円 |
娯楽費 | 2,040,000円 | 1,200,000円 | 600,000円 |
医療保険 2名+子供1名 | 279,000円 | 153,000円 | 153,000円 |
保育園 | 2,730,000円 | 174,000円 | 594,000円 |
日本への帰国往復 1回分 | 460,000円 | 520,000円 | 320,000円 |
所得税 収入800万円想定 | 1,770,000円 | 1,750,000円 | 1,960,000円 |
所得税 収入500万円想定 | 1,083,000円 | 734,000円 | 1,200,000円 |
費用合計 | 15,027,000円 | 10,117,000円 | 6,990,000円 |
仮に世帯年収が1,300万円の場合、合計費用を引くとどれくらい残るでしょうか。
- アメリカ(ニューヨーク):-2,027,000円
- ドイツ(ベルリン):2,883,000円
- マレーシア(クアラルンプール):6,010,000円
アメリカ・ニューヨークではなんと200万円以上も足りない結果となってしまいました。
恐るべしニューヨークの生活費…!意外とベルリンはなんとかなりそうな感じかも?
何と言ってもマレーシアの安さはめちゃくちゃ魅力的…!
年間費用についても各項目の参考情報を書いておきます。
食費と娯楽費
食費と娯楽費に関しては日本・東京とドイツ・ベルリンの家賃を除いた消費者物価はほぼ変わらないので、基準として月10万円ずつ設定しました。
厳密に飲食の物価指数で比較すると、ベルリンの方が東京より外食は1.5倍程度高く、スーパーなどで購入する食料品は0.75倍程度で少し安いので、外食を控えめにして家食を増やす必要はありそうです。
マレーシア・クアラルンプールはベルリンと比較したおおよその消費者物価(半分程度)で出しています。
同様にアメリカ・ニューヨークの場合はベルリンと比較した飲食系のおおよその消費者物価(1.7倍程度)を設定しました。
医療保険
色々な保険がありますが、現時点では「Safety Wing」というノマドワーカーに特化した医療保険の利用を考えています。
これなら大人1名の加入につき10歳未満の子供1人も無料になるため、実質かかる費用は大人2名分のみです。小さい子供がいる家庭にとってはありがたいですね。
アメリカの渡航が含まれる場合に限り、保険料が高くなるような設定となっているため、アメリカのぶんだけ費用が上がっています。
年間の保育費用
保育園の年間費用は入園料を探したときの園の情報を元に記載しています。
ドイツに関しては住んでいる地区によって保育料の考え方が変わるようで、今回調査しているベルリンは出生時から全ての子供が保育料はかからずに預けることができるということでした。
子育て世帯に優しいというだけで超ポイント高い…。
ただし保育料は無料でも子供の飲食物のために少額の寄付を求められることがあるようなので、月100€寄付する想定で計算に折り込みました。
ニューヨークとベルリンを比較すると子供1人の保育料だけで年間260万円も違うので、保育料がいくらかかるのかは子育て世帯にとっては重要なポイントですね。
所得税
地味だけどかなり重要なのが税金ですね。
計算上、大人1人が年収800万円、もう1人が年収500万円だった場合どうなるかで考えてみました。
そんなに稼げる自信と保証はないけれど…!(汗)
アメリカは国としての税金に加え、ニューヨークはニューヨーク州としての税、さらにニューヨーク市としての税がプラスで加わります。結果として年収800万円の場合はおおよそ税率22.15%くらい、年収500万円の場合は21.66%くらいです。
ドイツ、ベルリンは同じ収入想定の場合、年収800万円なら税率はおおよそ21.87%、年収500万円なら14.68%でした。(参考:ドイツの賃金税計算ツール)
マレーシアの場合は年収800万円なら税率おおよそ24.5%、年収500万円なら24%でした。(参考:pwc世界の税制)
意外にもマレーシアが一番税金が高くなるんですね!
どの国でも年収が高くなるほど税率が上がる累進課税制度を採用していましたが、年収800万円だと平均給与と比較してマレーシアだけかなり高くなってしまうぶん、税率も少し大きめですね。
まとめ
夢見がちに感じていた海外移住計画も、必要な費用を試算してみることでだいぶ現実的なものとして捉えることができました。
アメリカ・ニューヨークへの憧れはあるものの、やはり費用面で厳しいことを再認識できたのも大きな収穫ですね。
ヨーロッパと東南アジアの2択に絞って移住計画を具体化していきたいと思います。