小さい子供を連れて海外移住を検討する際に気になるのが現地の保育事情です。
日本での保活ですら苦労するのに、海外で、となったらより難しそうに思いますよね。
そもそも「保育園という施設があるのか」「外国人も受け入れてもらえるのか」どうかも分かりません。
今回は日本でいう小学校に入学前の未就学児、乳幼児を連れてマレーシアへの海外移住を検討しているワーキングマザーの方に向けて、現地の保育事情について調査してご紹介したいと思います。
マレーシアの保育事情
マレーシアでは大きく分けて2つの子供を預ける手段があります。
- 保育園(幼稚園)
- ベビーシッター
それぞれの利用方法や金額などを見ていきましょう。
マレーシアの保育園
マレーシアでは共働きが一般的で、国としても女性の社会進出を推進すべく保育所数は増加傾向にあるようです。
2013年から2016年の伸びで保育所の数は約2倍にぐんと増えています。
実際に口コミやブログなどを拝見しても、保育園は近所に多くあり、「定員がいっぱいでどこにも入れない!」などといった声もなく、入園に困ることはあまりないようです。
保育園に入れる方法は?
日本のように人数や入園を国が管理しているという形ではなく、保育園が独自で入園対応しているようです。
下記のような流れで情報収集を進めます。
- Google mapを見たり実際に歩いて保育園を見つける
- WhatsApp経由で直接コンタクト
- 見学して良さそうだったら入園手続き
また入園条件も日本と異なり、
- 日本:働いており子供の面倒を見れないため保育園に入れる
- マレーシア:両親が働いている・いないに関わらず入園することができる
という点も違いとしてありました。
保育園の種類
マレーシアに滞在する日本人が利用する保育園は大きく分けて3つあります。
- マレーシア人のローカル民も通うローカル園
- 小学校から高校までのインターナショナルスクールが運営するプレスクール園
- 日本人学校が運営する日系園
があります。
保育園によって金額設定や年齢の受け入れ幅などは園ごとに設定されているため、「ローカルはこう」「インターはこう」と一概には言えません。
公式サイトに掲載の金額、言語、教育といった面で個別園をそれぞれ比較すると
ローカル園 The Children’s House | インターナショナルのプレ園 White lodge | 日系園 クアラルンプール日本人幼稚園 | |
金額 | 半日 月5.4万円くらい(RM1,800) ※入学金などは別 | 半日 月5.4万円くらい(RM1,800) | 月6千〜7.7千円くらい(RM200〜250) ※就園前児保育を受け入れの場合で時間が短い |
言語 | 英語、マレー語、中国語 | 英語、マレー語、中国語 | 日本語 |
教育 | モンテッソーリ教育 | 独自教育 | モンテッソーリ教育 一般的な日本の幼稚園をベース |
年齢 | 2ヶ月〜 ※KLに複数あるうちの1箇所の例 | 18ヶ月〜 | 2歳〜 ※就園前児保育を受け入れ |
参考にした保育園はこちらからご覧頂けます。
- ローカル園:The Children’s House
- インターナショナルのプレ園:White lodge
- 日系園:クアラルンプールプール日本人幼稚園
今回見たローカル園は英語での教育も行うインターナショナルっぽい園ということもあり、値段はそこまで変わらなさそうですね。
本当に園によってまちまちなのかもしれません。
また全体的に1歳くらいまでは預かってくれる施設はあまり多くないように見受けました。
見てくれても2時間だけとか、長くても半日まで、など朝から夕方までなどフルタイムは難しそうです。
こちらのBabies&Casa Montessori International Preschoolは生後8週間から受け入れでフルタイムもOK(?)と、月齢が低い乳児のワーママにとっては良いかもしれません。
他にも乳児におすすめの保育園情報あれば是非教えて欲しいです!
マレーシアでベビーシッターに預ける
マレーシアではベビーシッターに子供を預ける家庭も少なくないようです。
マレーシアでベビーシッターを依頼する場合は下記の2通りがあります。
- 自宅に来てもらう
- ベビーシッターの自宅に預ける
残念ながらベビーシッターの自宅に預けるタイプの情報は見つけることができませんでした。
こちらは調査を続けて更新したいと思います。
ベビーシッターに自宅に来てもらう
日本でも自宅に来てもらうタイプのベビーシッターは「キッズライン」などWEBで簡単に依頼できるサービスが普及し、気軽に利用しやすくなったイメージがあります。
とは言えベビーシッターの性犯罪などが出たりと少し怖い面もあるんだよね…。
防犯面の心配はあるものの、サイト上で利用者の口コミが閲覧できたり、その人の保育経験などの情報が閲覧できる状態でベビーシッターをしっかり選んでいけば良いのかなと思います。
マレーシアにも似たようなサービスがあり、例えば「Kiddocore」というサービスのベビーシッターは高いクオリティで評判が良さそうです。
こちらは賃金が安く英語が喋れないインドネシア人など外国人は登録できず、
私たちのベビーシッターはすべて、関係者や専門家による必須の身元調査とトレーニングを受け、CPRと応急処置の認定を受けたマレーシアの女性です。
出典:Kiddocore
とあります。コミュニケーションが英語できちんと取れるのは安心材料の一つですね。
価格は平日、子供1名の場合は下記の通り2時間ごとの料金テーブルで時間が長いほど1時間あたりが安くなるシステムとなっています。
その日の予定に合わせてスマホのアプリ上でフレキシブルに依頼できるのが便利そうです。
- 2時間– 1,800円くらい(RM60)
- 4時間– 2,700円くらい(RM90)
- 6時間– 3,600円くらい(RM120)
- 8時間– 4,500円くらい(RM150)
- 10時間– 5,400円くらい(RM180)
- 12時間– 6,900円くらい(RM230)
さらに15日以上継続して依頼する場合は割引があるようです。
仮に月に20日間、9:00-17:00の8時間を依頼するとした場合は1日あたり4,500円が4,050円まで割引され、月8.1万円程度となりますね。
ベビーシッターは保育園より高い?
保育園の場合は年齢が低いと半日で終了してしまう園もあり、祝日以外に保育園独自の休みも設けているため希望日の半分程度しか預けられないことも多いそうです。
その中で上記で紹介した保育園が半日 月5.4万円くらい(RM1,800)なので、ベビーシッターの金額的には保育園と比較すると高すぎることはないかなと思いました。
しかしながら日本の保育園の費用と比べると、1ヶ月の費用はやはり少し高い気がします。
保育園なら同じくらいの歳のお友達と触れ合って成長できる…と考えると、ベビーシッターを日常的に利用するというのは違うのかなぁ…?
スポット利用でまずは使ってみたいですね。
実際にご利用された方のブログを掲載させて頂きます。私も参考にさせてもらいます!
自宅でメイドに子供も見てもらう
日本でも最近は「家事代行サービス」といった呼び名で特に子育て世帯に利用する方も増えてきています。
マレーシアでも自宅の掃除や料理を行なってくれるメイドサービスを利用する家庭もあるようです。
保育園だと家事は自分たちでやる必要があるけど、メイドさんだと子守と家事もアウトソースできるので仕事に集中したいワーママにとってはとても有難い!
日本と少し違うなと思うのは「自宅に来てもらう」タイプだけでなく、「住み込み」タイプのメイドさんがいること。
「自宅に来てもらう」はスポットで都度依頼する、または週1回など決めた周期で来てもらうスタイルです。
「住み込み」は専用の部屋などを用意して、食事などの費用も給与と合わせてサポートする代わりに働いてもらいます。
メイドの探し方
メイドさんはMaid Agencyを利用してアサインしてもらうのが一般的なようです。
ただしAgencyを利用しても、直接依頼するにしても当たり外れが非常に多いそう。
やっと見つけたとしても遅刻や当日キャンセルは日常的に頻発するため信頼できるメイドさんを探すのにかなり苦労しそうです。
この点はベビーシッターを依頼するにしても同じ悩みがあるかもしれませんね。
日本語や英語で調べても、知人に聞いても「このMaid Agencyは信頼できる」という情報にたどり着けなかったので、ここでは具体的なAgencyを記載することは避けます。
「Maid Agency Malaysia」などと検索すると複数ヒットはしますので、興味がある方は是非ご自身でお試しください。
自分で調べるほかに、居住しているコンドミニアムの管理会社に紹介してもらうというパターンもあるようです。
確かにコンドミニアムの管理会社があえて自社物件に怪しいメイドさんを入れても損をするので、この方法は検討しても良いかもしれません。
メイドに子守をお願いするのはハードルが高い?
個人的には調べていくうちに
良いメイドさんを見つけるにも大変するのに、家事だけでなく、大事な子供も一緒に見てもらうことができるのかな…?
とかなり懐疑的な気持ちになってしまいました。
お掃除などのクオリティが低くても許容できるものの、子供の世話となると教育に加えて安全面や衛生面の心配もあります。
保安の目的で自宅に監視カメラを設置する家庭もあるようですが、これもなんとなく抵抗感があります。
子供のお世話はできるだけ専門性のある方にお願いしたいので、子守目的でメイドさんを依頼することは現時点では難しいかなと考えています。
もちろん良い方が見つかれば検討したいですね。
まとめ
今回はマレーシアの保育園、ベビーシッターさらにメイド事情まで調査してご紹介しました。
ベビーシッターやメイドも現地での生活に慣れてきたら試してみたいですが、まずは保育園に入れてみるのがハードルが低そうな印象を受けました。
せっかくの海外移住なので限定された人とだけコミュニケーションを取るよりも、現地のお友達を見つけて子供の視野を広げたいですよね。
日本での保活も一緒ですが、居住地の近くの中で目星をつけ、見学をして、親と子にあった保育園を見つけられるといいですね。